次の三十年戦争

ナショナル・ジオグラフィックのwebで、中沢新一さんとマービン・マイヤー教授の対談が掲載されている。こちら
ユダの福音書』関連で来日された記念らしい。
初期キリスト教の興味深いところは色々ある。この本でもカトリックとかはなかなか、すごい反対意見をガンガンにだしてる感じ。いまのキリスト教会の立ち位置は色々あるのだけど、最も他の宗教と異なるかな?と感じるのは三十年戦争を戦ったということ。激しい宗教戦争(もちろん、それは一つの側面に過ぎない)の末に獲得した、1つの国に異なる宗教が共存できたというのは意味のある話のように思う。もう少しひきつけて考えるなら、政治が宗教を使いこなしたということもいえる。宗教から政治が生まれるのとはかなり異質な状態だ。
一方でこういった教会から、原理主義的な宗教への人々の移行が目立っているらしい。世界はもう一度、三十年戦争をやる気なんだろうか?という気もしてくる。そういう意味でも、初期キリスト教会の一連の分裂、統合の流れを見つめることは意義のあることなのかもしれない。