クォンタム・ファミリーズ

正直に言って、そこまで小説としては期待せずに(?)読んだけど、すごい面白い。途中から止まらなくなった。
世界観の構築がさすがですね。これまでも幾度となく語られたテーマなのかもしれないけれど、情報量の爆発がそれをこれまでとは異なる捉え方をさせるようにも感じる。今ほど、「35歳問題」を身近に感じることはないだろうし、ましてやそれは(少し名前と矛盾するようだが)35歳以下であってもそうだろう
それはある一点ではニーチェ永劫回帰との関連を思うことも出来るだろうし、共時性や通時性を思うこともありそう。
最後の主人公の決断への変遷も含めて、もう一度考えながら読み返したい一冊。

クォンタム・ファミリーズ

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