科学的知見について

さっき、『医療崩壊』を読み終わった。部分部分においては、正直ひっかかりを覚える部分もあった。
具体的には演繹と帰納の差を説明しながら、現在の法律家の視野の狭さ(理念ベースでの思考法)を批判している箇所でありました。医学に限らず、科学、政策など多くの局面において、演繹と帰納の使い分けは問題になり続ける訳だけど、要は使い分けの問題であり、使い分けの問題とは要するにガバナンスの問題でもある。そういう意味では政治問題にならない間に、着々といまも病は進行している。
ちなみに医療、科学の不確実性に関する部分や、薬害エイズの際の郡司氏(厚生省生物製剤課長:当時)の箇所などは読み応えたっぷり!読もうと思い立ってからなかなか読めてなかったけど、よい本でした。

医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か

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