灼熱の魂

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ほんまに重い空気感。やり過ぎじゃない?という仕込み具合だが、それ故に"赦し"の難しさを感じる。いわばあの母親は死に際し、ほんまに赦したんかなぁ。手紙を書くくらいだからそうなのかもしれないが、そうそう割り切れるものでもないと、個人的には思う。「真実和解委員会」ではないが、真実が自身の中で明らかになったのは大きなことだったのだろうし、また彼女の人生の中での復讐の連鎖が布石にもなっているのだろうと推測できる。あの手紙を書くほどの思いは、まだ自分にはない。
この赦しのプロセスを経て、世界に背を向けて墓石もなかった墓に墓碑が置かれ、名前が刻まれる。
ストーリー展開などもいいと思うし、オイディプス王を思わせる演出などもいい具合だった。レディオヘッドの曲もよかったと思います。面白い、というよりは見せる、そういう映画だと思います。