マルキール教授講演会行ってきた

http://www.vanguardjapan.co.jp/vanguardjapan/burton-malkiel-seminar/ja/burton-malkiel-seminar_home.cfm

という訳でお昼から有楽町に出かけて、講演会に行ってきたのでメモ。同じ建物の中に映画館があるのだが、TOHOのチケット売り場への列に引いた。。あんな混むのね。
で、講演会だけど結構いい感じの席に。マルキール教授は歳なのが信じられないくらい声に張りがあり、若々しい声の感じ。同時通訳もそれなりにこなれてたような?(他のイベントだともっとダメなのが多い気がします)
特に目新しい話があった!という訳ではないけど(それは昔から言っていることが同じという、素晴らしいこと)、整理されて話されてて非常に分かりやすかった。
話の内容としては現在の金融市場の話とサブプライムローンとかの話が多かった。
前半(過去、現在の分析部分)はまとめると…、まず危機が起こる前の状態分析として、銀行の貸し出しスタイルの変化(貸し付けを保有するスタイルから投資銀行などに売却するスタイルへ)と、細切れにしたあとの証券化ビジネスと格付けの問題などの供給サイドの話と、貯蓄率がほぼゼロという状態だったアメリカの生活スタイルのところの話。(同時にこの高い借り入れに伴う消費が、世界経済での一定の役割を担っていたことにも言及)
ここで変化したポイントはよく言われていますが、リスクの質が変化したことに言及されていて、旧モデルでは保有しているために貸し付け担当者が特定しやすく、責任の所在がある程度見えていたのが、新モデルでは細切れかつ売却されてしまうため、そこが曖昧になっているよ的な話。
後半は主に今後の見通しと投資についての話で、今後の見通しとしては2010年くらいまで、一時的な上下は別として調整に時間はかかると発言さえていた。ただ、政府や中央銀行による財政出動について言及されていて、恐慌のようなことにはならないとのお話(FRBのB/Sなども出ていて、結構、力入ってた)。むしろインフレはあるよ、というところの話も。
投資の話では株式のリスクプレミアムの話があり、現在は安い水準にあるよという話と、投資にとってコストが重要だよという話。リターンはコントロールできないが、コストはコントロールできる、という趣旨の言葉もありました。(安い水準という話の中では株価収益率と配当利回りに言及されていた)
コアな資産はインデックスファンドで、サテライトにアクティブもいいかもねって話で終わりました。
第2部のパネルディスカッションは特にないけど、加藤隆さん(バンガード駐日代表)の方の投資がセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドがすごい多いのはへぇ、と思った。あと、セゾン投信の中野社長ってあんなに若いひとだったんですね。あんまりイメージなかったけど、新鮮でした。