パブリック―開かれたネットの価値を最大化せよ
- 作者: ジェフ・ジャービス,小林弘人,関美和
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2011/11/23
- メディア: 単行本
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プライバシーを巡る議論の歴史なども触れられており、過激?な印象よりは丁寧に書かれている感あり。
一方で筆者自身はディープなFacebookユーザーでもあり、当然にそういう視点で描かれていることには、眼を配る必要があると思われる。個人的には原則としてはパブリックにどんどんなったらいいじゃん、と思っているが、価値観が多く併存するこの時代においては、制度設計はかなり難しい。
印象的なのは以下のポイント。
- パブリックの力
独裁などが行われている国において、パブリックは力になる。拘束された際に助かったのは、常日頃から多くのことをパブリックにしてきたから。Closedな状態は多くの場合において、権力者、独裁者に味方する
- デフォルトは公開
何を公開するか、から何を非公開にするか(もしくはどこのレベルまで公開するか)
- プライバシーのコスト
上記と関連して、公開(ブロードキャスト)するために多くのコストがかかる時代から、公開しないことにコストがかかる時代へ。
- 「パブリックでない」と「プライバシー」の違い。
- プライバシーとパブリックの倫理
プライバシーは知る倫理(受け取る側)、パブリックはシェアする倫理(発信側)。