父として考える

父として考える (生活人新書)

父として考える (生活人新書)

あまり重すぎず、気楽に読める本。子育てなんてしたことがないから、正しいのかそうでないのかの判断は僕にはしかねるところだが、子どもという家族単位が増えることで、世の中の見え方が変わるのは、興味深い。郊外のショッピングセンターがいかに過ごしやすいかという観点は、世の中の変化と家族像の変化とが映し出されている。いまの僕の生活も僕ひとりという、もしくは僕とほぼ同等の体力の人々と接している自分の生活圏において見えているもの。
そのほかは、いわゆるコミュニケーション力みたいなものについての話も色々あるが、ここは考え方や受け取り方がかなり幅があるはずの部分で、自身のことも思い出しながら、興味深く読んだ。ただどちらにせよ、そしてその変化の仲から、新たなコミューンが生まれていくかが、やはり重要なポイントだろう。そして一部では、その胎動が徐々にはじまっていると思う。
最後に補足的になるが、仕事と家庭のはなしは非常に共感。まったくそのとおりと膝を打つ内容だった。