全体主義のハザマで。

ディナモ』を読み終わった。ディナモウクライナが舞台で、ここはソビエトの下にあったわけだけど、ドイツのバルバロッサ作戦に伴って、ドイツの占領下になった。
この本はそんな時代の中でディナモ・キエフやロコモティフの選手たちが作ったチームが、真摯にサッカーするさまと、「君達に勝つことは許されていない」という状況をナチスがつくっていくさまが描かれている。まさに「死の試合」。
ナチスにしても、後のソ連プロパガンダにしても、人間への敬意が見えない。そんなところに全体主義が見え隠れしているように思えた。
まぁ確かにサッカーな本なんだけど、むしろサッカーというより、そこの人々の想いとかが描かれている。40万人の人々が戦争が終わった頃には8万人。もう、すごいどころではないね。。サッカーに興味無くてもガンガン読めると思う。
ワールドカップで、ウクライナを応援したくなった。

ディナモ―ナチスに消されたフットボーラー

ディナモ―ナチスに消されたフットボーラー